DOWNLOAD
HOME RECORDING DEMO ARCHIVE SERIES VOL.31
ディスクユニオンにて販売されてきた、タケカワユキヒデのデモテープ音源商品化シリーズ。
第9弾につづき、待望の第10弾からはダウンロード版として商品化。本作では1979年以降に録音された素材より、TV番組、CMソング、他アーティストやゴダイゴのレパートリーとして提供された楽曲のデモ音源を中心に紹介しています。
アルバムダウンロード特典
タケカワユキヒデ最新書きおろしによる秘蔵エピソード満載の全曲解説プレゼント!
(PDFデータとしてダウンロードファイルに同梱。解説は販売ページにあるものと同じものとなります。)
※全曲初登場音源/1985年録音作品/一部収録内容やタイトルが変更となる場合があります。
HOME RECORDING DEMO 31 解説
01かぐや姫は月に帰ります
いつも、同じことの繰り返しで申し訳ない。この曲、誰かのために作った曲だと思うが、それが誰なのか、全く覚えていない。でも、相当、力を入れてアレンジをしているので、かなり有名な歌手の人だったと思う。しかし、アレンジがちょっと古めで、グループサウンズ風なところから考えると、僕より上か、同じぐらいか、の人だったと思う。どちらにしても、使ってもらえなかったらしい。
02 あなたステキ
この曲は、テイチクレコードのプロデューサーから、台湾(香港?)で見つけたジェシー・慕(マウ)という女性シンガー様に曲を作ってほしいと依頼を受けて作ったものだ。結局、僕はジェシー・慕(マウ)本人に会うことはなかったと思うが、この曲は発売されている。
実は、この曲をスタジオで録音している最中に、すごい提案をそのプロデューサーから受けたのを覚えている。そのプロデューサーは、石原裕次郎さんの担当もしていて、その石原裕次郎さんの次の曲を書く気はないかと言われたのだ。裕次郎さんは、その時は体調が悪かったので、良くなったら一緒に会いに行こう、とも言われた。
僕は、当時、自分があの裕次郎さんのために、どういう曲を作曲したらいいのか、全く検討がつかなかったが、とりあえず「はい」と返事をしたと思う。
残念なことに、その後、裕次郎さんの体調は回復せずに何年か後に亡くなった。
僕は、裕次郎さんにお会いすることはできなかった。
03 さみしくって
ジェシー・慕(マウ)のために書いたもう一曲。
04 KEEP ON DREAMING
ご存知、KEEP ON DREAMING。ディズニーが作った映画「オズ/RETURN TO OZ」とのタイアップとして作って、僕が歌うことになっていた曲なので、ものすごく気合を入れてアレンジをしている。そのまま、レコーディングをしたはずなので、レコード(CD?)とほとんど同じだと思う。
ちなみに、たくさん入っている擬音のうち、息の部分は、僕の息を当時発売になったばかりのAKAIのサンプラーで録音して、それをコンピューターで演奏させたもの。マイクに向かって、色々な「ハー!」を録音して、その中で一番かっこいいものを選んで使った。夜中にマイクに向かって「ハー!」を録音している姿は、誰にも見せられたものではなかったに違いない。
実は、この曲は、一度ディズニー側からNGを受けている。なんの理由だったのか、覚えていないが、僕は、こんなに気合を入れてアレンジまでした曲がNGで、また別な曲を作って、さらにそれをカッコよくアレンジするのはもう、無理だと感じていた僕は、ディズニー側に英語で、この曲がどのくらい日本のマーケットに合っていて、素晴らしいのか、ということを(全然日本のマーケットには合っていなかったのだが)主張する手紙を書いて、NGをひっくり返したのを思い出した。
結局、映画も、この曲もヒットしなかったが、僕が無駄に別の曲をアレンジすることだけは避けられた。
05 かぐや姫は月に帰ります2
01 かぐや姫は月に帰りますを少し変えたバージョン。
06 全共連
全共連というのは、全国共済農業組合連合会の略称。この全共連のためのCMソングかなとも思うのだが、長さが1分とCMソングとしては若干長いので、違う用途だったのかもしれない。どちらにしても、きっと使われなかったのだと思う。
なぜかというと、この曲のサビが、この後に出てくる「お前はとてもWONDERFUL」のバースの4小節と全く同じだからだ。きっと、あまりにも、このフレーズが好きで、もったいないと思って使ったのではないかと、僕は思っている。
ところで、全共連ビルという名前のとても大きな建物が、僕が最初に作曲家として契約した外資系出版社レビュー・ジャパンが入っていた平河町のビルの斜め前にあった。その外資系出版社が平河町にあったのは、その外資の社長(イタリア系アメリカ人だった)が、東京で一番地価が高いところに会社を置きたいと言ったからだったらしいが、考えてみたら、全共連ビルも、そんなところにあったのだから、全国共済農業組合連合会は、随分とお金持ちの団体だったのに違いない。
>>>>>全文は、こちら