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HOME RECORDING DEMO ARCHIVE SERIES  VOL.33

ディスクユニオンにて販売されてきた、タケカワユキヒデのデモテープ音源商品化シリーズ。

第9弾につづき、待望の第10弾からはダウンロード版として商品化。本作では1979年以降に録音された素材より、TV番組、CMソング、他アーティストやゴダイゴのレパートリーとして提供された楽曲のデモ音源を中心に紹介しています。

アルバムダウンロード特典
タケカワユキヒデ最新書きおろしによる秘蔵エピソード満載の全曲解説プレゼント!

(PDFデータとしてダウンロードファイルに同梱。解説は販売ページにあるものと同じものとなります。)
※全曲初登場音源/19
86年頃録音作品/一部収録内容やタイトルが変更となる場合があります。

HOME RECORDING DEMO 33 解説

01 WHERE'S OUR HERO

 奈良橋さんが脚本と歌詞を書いて、当時慶應大学の学生だった別所哲也さんが主役を演じた学生用のミュージカル「RETURN TO AFRICA」用の曲。最後に近いところで歌われる、戦いの歌。

02 J・E・A・L・O・U・S・Y

 ご存知、池田聡さん用に書いた曲。最初から湯川れい子さんのこの歌詞を渡されていたのだと思う。歌詞そのままで作っている。日本語の歌詞に合わせて作った曲としては、1番の出来ではないだろうか。

 それから、確か、先方の音楽出版社のディレクターから、雰囲気はAOR(大人っぽいおしゃれな路線)でお願いしたい、というような注文を受けたのだと思う。その時に、思いついたピアノのフレーズを、イントロから曲の中までずっと展開させていくおしゃれなアレンジの曲になった。

 ところで、なぜ、最初の歌詞やタイトルをやめて「J・E・A・L・O・U・S・Y」で販売して、その後、もう一度、最初の歌詞の「NO APOLOGY」を出し直したのか、全く事情は知らないが、両方とも、池田聡さんサイドがうまく作ってくれたと感心している。

03 DANCE IN SPACE

 これも、ミュージカル「RETURN TO AFRICA」用の曲なのだが、内容は、1986年1月のチャレンジャー号の爆発事故にショックを受けた奈良橋さんが書いた歌詞らしい。  

 僕の方は、そんなことは知らずに、渡された歌詞に美しく力強い曲を書いた。

04 雨のフォーチュン

 池田聡さん用に書いたもう1曲。この曲も最初から日本語の歌詞があった。それにしても、この池田さんに提供した2曲、日本語の歌詞が先にあったのに、とてもうまく書かれている。驚きだ。

05 霧の吐息

 誰か、女性アイドルの人に書いた曲だと思うけれど、結局使われていないみたいで、誰に書いたのかわからない。

06 十二夜 祭り+ダンス各種

 '86年7月に日比谷日生劇場で上演された野田秀樹さん演出のシェークスピア作品「十二夜」のために書いたインストロメンタル数曲。

 商業用の舞台音楽を全て担当するのは初めてのことだったので、色々と失敗したし、野田さんサイドにたくさん迷惑をかけたので、とにかく印象深かった仕事なのだが、その中でも、特に、最初の打ち合わせの時の失態が、今でも思い出すたびに恥ずかしい。

 その日、僕は、前の日に飲みすぎて、というより、きっとその日の朝まで、飲んでいて、時間に遅れて、おまけに、まだお酒が切れてなくて、半ばフラフラの酒臭い状態で待ち合わせ場所の喫茶店に行った。

 それでも野田秀樹さんは、演劇の人なので、酒臭い人間には慣れているらしく、そんな僕を目の前にしても、ニヤッとするだけで、それほど嫌な顔もしなかった。

 しかし、さすが東大出身の無駄のなさで、いきなり、酔っ払い相手に台本のどこからどこまでどういう音楽が必要かという詳しい打ち合わせをし始めた。

 こちらも、台本は読んでいて、ある程度、音楽のイメージは作ってあったはずなのだが、いかんせん、酔っ払いで、何も頭が働かない。

 先方に言われるがままにメモを取って帰る、と言う僕にしては大失態、大敗北を喫してしまったのだ。

 この時「十二夜」はお祭りが大事な芝居だから、と言われたことが印象に残った。

 それもあって、最初に音にしたのが、このお祭りとダンスの音楽。

 ただ、僕は、お祭りで大はしゃぎするような性格でもないし、世界各地のお祭りに詳しいわけでもなかった。想像と独断で音楽を作った覚えがある。 

07 十二夜 未完成

 「十二夜」がシェークスピア作品ということで、それなら、テーマ曲は何かクラシックの名曲がいいと考えた僕は、シューベルトの「未完成」に白羽の矢を当てた。

 その頃、次々と新しい機械の楽器を手に入れていた僕は、その楽器たちを使って、クラシックを新しい楽器でポップに蘇らせることができるのではないか、というアイディアを持っていた。その頃の機械は、今のように、ほとんど実際の楽器と同じ音が出るものではなかったが、逆に、とても個性的な音がするものが多かった。

 だから、オーケストラで演奏するものとは違うサウンドでクラシックを演奏させることができるのではないかとワクワクしていた。

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