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HOME RECORDING DEMO ARCHIVE SERIES  VOL.18 
解説

01ステキ大好き(I'M FIXED UP)

 オールディーズっぽく作った「スウィート・チェリーパイ」でいけると判断したの

だと思う。僕は、この「ステキ大好き(I'M FIXED UP)」も、見事にオールデイズ調に

書き上げている。歌い方も、「スウィート・チェリーパイ」の時のパイをしゃくり上

げるのと同じように「I'M FIXED UP」のUPをしゃくりあげて。これで、北原佐和子

さんサイドの要求にも答えられると思っていたのだと思う。そして、無事に、この曲

は、北原さんの2枚目のシングル「スウィート・チェリーパイ」のB面になった。


02 ELLIERE MON CHERIE

 ティッシュのエリエールのCM用に作った曲。スタジオで録音した覚えもあるのだが、実際に使われていたのかどうか、自信がない。ただ、すごくかっこいい曲だったのは覚えていて、どうしてCMソングgraffitti2に入らなかったのか、と不思議に思っていた。
 この歌詞を書いたのはジョニーだが、録音した後に、このフランス語のタイトルに対して、これは、MONじゃなくて、MAじゃないのか、(私の、という意味だが、フランス語の場合、男性と女性で、変わる)と指摘した人がいて、確かにその通りなので、僕も、ジョニーも目が点になったのだが、やり直す時間がなかったので、そのままにしてしまったのを覚えている。確かに、シェリーに口づけは、「TOUT, TOUT POUR MA SHERIE」でMAを使っている。しかし、今思うと、録音をやり直さなかったのは、やっぱり、使われていなかったからかな、と思っている。
 

03とにかくANYWAY

 これは、「SNAKE CUBE(スネイク・キューブ)」という「ルービック・キューブ」に似ているおもちゃのCM用に書いた曲。形が長い棒のようになっていて、それが色々と曲がっていろいろな形になるというおもちゃなのだが、どうも、あまり売れなかった記憶がある。ところで、これも使われたのかどうか、わからない。この後に、別バージョンがあるので、少なくとも、この曲は使われなかったのではないかと思う。


04 MON CHERIE, ELLIERE (SLOW)

 ティッシュのエリエールのCM用の別曲。なぜ、違う曲を書く必要があったのか、よくわからない。この曲も、雰囲気はあるが、やっぱり、さっきの方がよくできている。


05 MON CHERIE, ELLIERE (FAST)

 なるほど、このテンポで聞くと、この曲がよく聞こえてくるから不思議だ。これも、おしゃれな曲になっている。しかし、相変わらず、MONを使っているところを見ると、まだ、間違いを指摘される前だと思う。広告代理店に提出するのに、2曲必要だったのかもしれない。


06 WHAT A JOYFUL COMBINATION (NORMAL)

 「SNAKE CUBE(スネイク・キューブ)」のCMの2曲目。この曲も、明るいいい曲になっている。ところで、このころのCM曲が使われたのかどうか記憶がないのは、CMの打ち合わせにほとんど行ってないからだと思う。78年の暮れにガンダーラがヒットしてから、時間がなくなってしまい、色々な打ち合わせは、ジョニーが行くことが多くなっていた。999ですら、打ち合わせは、ジョニーだけが行ったんだと思う。


07 WHAT A JOYFUL COMBINATION (MONSTER)

 何でこんな仕上がりにしたのか、全く覚えていない。インパクトをつけてくれと言われたのか、CMにモンスターが登場すると言われたのか、本当に覚えていないが、全く、我ながら何でもやってしまうからすごい。自画自賛です。

 

08 LEMON DROPS

 ご存知、アルバム「白い街角」の中のレモンドロップスだ。ブルー&ブルーみたいな曲を書いてくれと言われて、最初に書いた曲。とてもいい感じになっている。


09 LEMON DROPS 2

 そういえば、こういう、違うサビも書いたのを覚えている。ただ、あまりよくないなと感じていたのも確かだ。


10 ROCK-A-BYE NOW

 英語だと、めちゃめちゃカッコいい曲だ。白い街角のアルバムは、作るのに、すごく時間と手間がかかった。その中でも、一番時間がかかったのが日本語の歌詞だった。歌詞のほとんどは僕とジョニーで書いた。元々、作詞家の「つじむつじ」は、二人で書いたものにつけた名前だった。その後、混乱が起きて、いろいろなものに使われてしまうのだが、元々はアルバム「白い街角」が産んだ名前だった。


11 HOBO

 さて、この曲は、間違いなくミュージカル用だと思われる。しかし、申し訳ない。何のために書いたのか全くわからない。今回、聞いたときは、正直、びっくりした。素晴らしくよくできている。もしかしたら、すでにミュージカルの曲として有名な誰かの曲なんじゃないのかと思ったほど。まあ、未だに、その線もあるとは思っているけど。とにかく、この曲について、何かご存知の方がいたら、教えて欲しい。


12 ブルー&ブルーII (PAINT MY FEELINGS II)

 あの頃は、こんないい曲でも、(北原さんに書いた曲もそうだが)なかなか、レコードになるためには、たくさんのハードルがあったようだった。この曲も、きっと、どこかでゆったりとしたところが欲しい、という要求があったのかもしれない、サビの前に、1小節入れたりと、色々と工夫をしている。しかし、今聞いても、あまり変わった印象がないのだから、きっと、当時、アーティスト側の関係者は、変わったと思わなかっただろう。それを埋め合わせするように、このあと、日本語のバージョンを僕が歌ったり、カラオケを渡したりと、頑張るのだが、結局、この曲はシングルの曲にはならずに、ひっそりと、アルバムに収録されることになった。


13 ロングラン

 80年に僕が音楽監督をしたミュージカル「HAIR」で一緒だった時任三郎くんの人気がテレビで沸騰して、レコードを出すことになり、その作曲が回ってきた。伊達歩さんの歌詞を渡されて、曲を書くことになった。今聞いてみると、出だしのスキャットから、とてもかっこいいのだが、どうも、先方の関係者たちは気に入らなかったらしい。このあと、全く違う曲をいくつか書くことになる。


14 ブルー&ブルー <日本語>

 日本語だと、割と普通の歌謡曲のように聞こえる。でも、それ以外に、やたらに、僕の歌い方のくせが耳につくので、もしかしたら、それが原因であまり気に入ってもらえなかったのかもしれない。


15 ロングラン 2

 全く違う曲を書いている。でも、あのかっこよかった最初のスキャットがなくなっているのが惜しい。あのスキャットだけで、いけると思ったのだが。ところで、この曲もダメで、結局、この後に英語の歌詞で3曲目を書いて、それが採用になるのだが、それを聞くのは、次のHOME RECORDING DEMO 19まで待っていただきたい。
 

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